原題: サマーウォーズ
出演(声優): 神木隆之介、桜庭ななみ、横川貴大、谷村美月、富司純子、斎藤歩 ほか
公開日: 2009年8月1日
上映時間: 115分
監督: 細田守
配給: ワーナー・ブラザース映画
世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。
人々は、現実世界で必要となる手続きをOZに頼っていた。
ある日、セキュリティに守られているはずのOZが、謎の人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られ、
暴走を始める。
暴走した仮想世界は、次第に現実世界にも影響を与えていく。
日本のアニメーション映画は、宮崎駿監督のジブリ作品や大友克洋監督のAKIRAの印象ばかりが強く、
昨年ヒットした、「君の名は。」で、新海誠監督も広く知れ渡りました。
新海誠監督の「秒速5センチメートル」も、奇麗な映像が印象的でした。
サマーウォーズの細田守監督は、「時をかける少女」や「おおかみこどもの雨と雪」など、
日本では有名です。
この映画の感想は、非常に意見が分かれると思います。
昭和の田舎に近い雰囲気や、人情的な部分を視点に映画を観ていると、
仮想空間の描写では、全く異なったテイストの映像が割り込んできます。
現実空間と仮想空間は違うのだから、それはそういった描写(作り手の自由)でもいいのだけれど、
これをすんなりと受け入れられる年代と、そうでない年代の差は大きいと思いました。
アニメーションに、リアリティを求める訳ではないですが、
どういった楽しみ方をするのかは、観る側にとっても、年代ごとに変化を求められるのだと感じました。
特に、実写映画だろうと、アニメーション映画であろうと、ストーリーや映像を楽しむことに
変わりはないと思いつつも、無意識に差をつけて観ていることに気づかされます。
アニメーションであるからこそ、実写を超えた表現ができる可能性があると思いますが、
観る側が、そこに壁を作ってしまうことは、大変残念です。
エンディングで流れる山下達郎さんの「僕らの夏の夢」。
映画の中でドタバタ劇が終わった後を、しっとりと締めくくります。
その後、2011年に発生した東日本大震災の直後は、この音楽が流れていた記憶があります。
映画にとっては、印象的なエンディングソングでしたが、悲しい思い出の曲でもあります。