映画『桐島、部活やめるってよ』

日本

魅せるだけが映画では無い。
語らずとも過去の記憶を掘り起こす。

 

 

 

 

1 映画情報

原題: 桐島、部活やめるってよ
出演: 神木隆之介
橋本愛
東出昌大
清水くるみ
山本美月
松岡茉優
落合モトキ
浅香航大
前野朋哉
高橋周平
鈴木伸之
榎本功
藤井武美
岩井秀人
奥村知史
太賀
大後寿々花 ほか
公開日: 2012年8月11日
上映時間: 103分
監督: 吉田大八
配給: ショウゲート
公式サイト: ______
主題歌: 高橋優「陽はまた昇る」
原作: 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」

2 予告

 

 

3 あらすじ

 

どこにでもある学校の日常。
ある日、学校一の人気者でバレー部のキャプテンである“桐島”が、
部活を辞めるという噂が広まり始める。

それでも皆、身近な友人との表面的なつながりの中で、
学校生活を過ごしていたが、徐々にその噂が、学校内に
動揺となって広まっていく。

4 感想

 

もう、5年以上も前の映画で、ネタバレ的な話は出つくしていると
思いますので、言いますが、タイトルとなっている桐島は登場しません。

学校という狭いコミュニティの中で、学校中に影響を与える存在を利用して、
学校生活のリアルを描いています。
桐島という存在は、学校の中では絶対的な存在で、
彼がいたことで安定していた日常が、不在となったことで、
その下に属していた学生たちがバランスを失っていきます。

問題の発端となる「ある日の金曜日」は、それぞれのグループごと視点で
繰り返し描写され、それぞれのグループに与えた影響が伝わってきます。

それは、はじめの内は理解できないかもしれません。
私の場合は、理解した時点で、時が進みました。
見事に、作り手側の術中にはまった状態です。

この映画のひとつのポイントとして、視点があると思います。
立場が違えば、見え方も違う。
面白い表現方法だと思いました。

学校の中では、多かれ少なかれ、大小さまざまなグループを作って、つるんでいます。
その中では、建前と本音を使い分け、バランスをとっているが、
そのバランスを保っていた存在がいなくなったことで、
崩壊していく様は、派手な演出や説明がなくても、
過去の体験の記憶をたどる作業に引きずり込まれてしまいます。

そしてエンディングと思わせておいて、
最後の最後まで、手法を変えず・・・

「どこが」ということは言えない、
ひとつの作品として、ちょっと、すごいなと思いました。

この感覚は、日本独自の感覚なのかもしれません。
海外の人たちも理解できるのでしょうか?すごく興味があります。

台詞っぽいタイトルが出だしたのも、この頃かもしれませんね。
聞き知った噂程度の情報を伝えるセリフ。
非常に内容にマッチしたタイトルだと思います。

さて、今となっては、テレビでよく観る俳優さんたちがいっぱい出てますね。

・松岡茉優さん、顔違って、ひと目では分からなかったです。
・大後寿々花さん、セクシーボイスアンドロボを観てから、最近まで出演されている作品を観てなかったです。
・鈴木伸之さん、ルーズヴェルト・ゲームあたりからの俳優歴かと思っていましたが、結構、若いころから出演されているんですね。

5 メモ

 

 

 

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