映画『ぱいかじ南海作戦』

映画

椎名誠の小説を映画化。
傷心で訪れた離島での日々。ホームレスと生活で起こった出来事を、主演・阿部サダヲで、コメディタッチに描く。

 

 

 

1 映画情報

原題:   ぱいかじ南海作戦
出演:   阿部サダヲ、永山絢斗、貫地谷しほり、佐々木希、ピエール瀧 ほか
公開日:  2012年7月14日
上映時間: 115分
監督:   細川徹
配給:   キングレコード、ティ・ジョイ

 

2 あらすじ

会社をリストラされ、さらに妻とも離婚した佐々木は、南の島へ旅立つ。
島のホームレス4人と出会い、ホームレス生活を始める。
ある日、酔い潰れた佐々木が目を覚ますと、4人のホームレスとともに、
荷物が消えていた。

 

3 感想

この映画、動画サービスで無料配信していたので、観てみました。

西表島をこよなく愛す人は、その雰囲気を味わうべく、観てもいいかもしれないです。

主演は、阿部サダヲさんです。

ストーリーは、職を失い、離婚したカメラマンの主人公が沖縄へ行き、
荷物を盗まれ、サバイバルをする話です。

 

個人的な評価は・・・。
私にとっては、思い出深い土地ではありますので、その土地を舞台に、
ワクワクする物語が展開されることを期待したのですが、
そういった内容ではありませんでした。

映画の中では、特に地域の名称は表現が無いので、こだわる必要がないのですが、
出てくる風景は、西表島なので、観てる人はやっぱり西表島での物語としてとらえてしまうと思います。

 

4 雑記

さて、個人的に思い入れのある西表島なので。

この映画、那覇から石垣への移動は映画の冒頭で描かれます。
到着した主人公がボートに乗り込むのは、石垣島の離島ターミナルかと思いきや、
デンサーターミナルなので、船が出たのは西表島の上原港だと思います。


そもそも、離島ターミナルから個人のボートが出ていくのは見たことがない

そして、到着し行きついたのは、南風見田の浜(はえみだのはま)。


わざわざボートで移動することはあり得ない。

この浜も、西表島へ行ったら、この場所が好きな人は一日、時間を過ごすくらいメジャーなので、
裸になるような人はいないでしょう。

ここで、ホームレス4人が登場します。かなり個性的。

主人公が勧められて、アダンの実を食べさせられるシーンがありますが、
毒があるって、教わった覚えがあります。
毒のあるアダンの実を食べたヤシガニは、食べられないって。

(この件、ちょっと気になって調べたら、いろいろと情報ありますね。
本当のところは、どうなんでしょうね。
おいしいものではなさそうなので、わざわざ食べる必要はないと思いますが。)

前半部で多用される「3分後」はどんな意味があったのか?
時間経過を印象付けて、仲良くなっていく経過を認識させたかったのか、
個人的には、ちょっと煩わしかったです。
文字が出るたびに、集中力が切れる。。。

ホームレスが話す言葉「心の薬 」とか「どこでもトイレ」とか、、、
長く旅行をしていると、言っちゃいそうな気になる言葉ですね。


でも、その言葉を聞いて、主人公が泣いてましたけど、そこまでではないだろう・・・

感情移入できませんでした。
離島放浪して、戻ってきたばかりだと、まったく違う感覚なんでしょう。

 

あと、写真を撮って、本を作る って、これ、絶対、誰でも考えますね。
でも、意外と風景だけの写真って、撮った本人にしかいいと思ってなかったりします。

一週間ぶりの宴会の翌朝、主人公は、一緒にいたホームレス4人に、荷物をすべてとられてしまいます。


随分、長いこと時間かけて信用させたな。

 

途方に暮れた主人公は、ジャングルを歩いてきた 若者に、自分がはまった罠を仕掛けようとします。
でも、へたくそ。本当はいい奴だからでしょうか。

この若者、言葉ぶりからは、西表島を縦断してきた雰囲気です。
でも、西表島の縦断なんて、素人一人ではできないです。
しかも、身なりがかなりきれい。

そういえば、西表島で遭難したら、沢を目指して降りてはいけないって聞きました。
あまり記憶が定かではありませんが、同じ高さのところを移動して、
見晴らしのいいところを探すとか言われました。
別に、縦断するつもりもなかったですけど、来た観光客みんなに言ってたんでしょうね。

淡々と進む映画の中盤に来て、キミとアパ という女性が登場します。
この女性たちも一緒にサバイバル(キャンプ)を始めることになり、
打ち解けた主人公は、サバイバルすることになった、これまでの経緯を話し、
荷物を取り返そうとします。


もう、このあたりまで来ると、映画がテーマとしていることが、さっぱりわからなくなりました。

 

沖縄を舞台にした映画は、その雰囲気を楽しむくらいしかできないのでしょうか?
私も、仕事を辞めて、石垣島から離島を泊まり歩いたことがあります。
主人公が南を目指した気持ちも若干オーバーラップを感じさせ、
始まりは、ちょっとした期待感はありました。

民宿で訪れた人たちと夜な夜な、当たり障りのない話をして、
こんな日々がずっと続けばいいなぁ~なんて、思ったこともあります。

この雰囲気を引きづって、この映画を観ると間違いなく、
いい映画という評価をしてしまうだろうという気はしました。

たぶん、そのころ買ったDVDでしょう。
沖縄が舞台の映画やドラマが結構あります。

深呼吸の必要
涙そうそう
ナビィの恋
ニライカナイからの手紙
ホテルハイビスカス
白百合クラブ 東京へ行く
天国からのエール
恋戦。 OKINAWA Rendez-vous
Dr.コトー診療所
瑠璃の島
さとうきび畑の唄

そのうち、見直して感想書きたいと思います。

満足度(55%)

 

 

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