エコカーなんて存在しない時代。
ただ、マシン(車)の能力を最大限に引き出すことを目的に、
競い合った熱い男たちのドラマ(アニメ)があった。
1 「よろしくメカドック」とは
1982年から1985年にかけて、週刊少年ジャンプで連載された自動車漫画です。
作者は、次原隆二さんで、車以外には、バイクや野球を扱った作品を出されています。
漫画のストーリーとアニメのストーリーでは、少しの違いがあるものの、
大きくは違いがありません。
(以下、本ページでは、アニメ版を扱います)
アニメの放送は、1984年から1985年にかけての全30話です。
主人公の風見潤が勤める「メカドック」は、「メカニカルドクター」という意味で、
車のチューニングショップを、仲間の中村一路(なかむらいちろ)と
野呂清(のろきよし)と営んでいる。
移動店舗のバスで横浜にたどり着いたメカドックの3人は、
暴走族「すかろくウルフ」に追いかけられていた街の暴走族「松桐坊主」と知り合ったことから、
横浜でショップを開くことになる。
街でおこる車の問題を解決する傍ら、レースへの参加を機に、知名度は上がっていく。
各回のタイトルは以下の通りです。
話数 | タイトル |
1 | 青春チューニング |
2 | 爆走! ルンルン小町 |
3 | 土曜の夜のターボⅡ |
4 | 盗みのライセンス |
5 | つぶし屋ジョーカー |
6 | ライバルはRX-7 |
7 | 挑戦キャノンボール |
8 | ぶっちぎれスカG軍団 |
9 | 伝説の男! スーパーZ |
10 | 栄光のゴールを奪え! |
11 | 待ちぼうけパーティ |
12 | 走れ! 一路スペシャル |
13 | アクロバット大追跡 |
14 | 激走! アイスバーン |
15 | よみがえれ! チャンプ |
16 | 翔べ! スタントカー |
17 | つっ走れ! 港への道 |
18 | ゼロヨンGPへの招待 |
19 | CR-Xスクランブル |
20 | まぼろしの10秒-02 |
21 | 熱きデッドヒート |
22 | 夢のビッグエンド |
23 | 全開! オールドパワー |
24 | 届け! 逃亡者の願い |
25 | 解散! メカドック |
26 | 恐るべき夢幻計画 |
27 | 集結! サーキットGP |
28 | 疾走! 東名サーキット |
29 | 神様ワタナベの秘密 |
30 | 青春アクセルオン! |
2 大会にエントリーしたチューンドカー
大会にエントリーした車種です。
作者の好みが出ています。
キャノンボール・トライアル | ゼロヨングランプリ | 東日本サーキットグランプリ | |
メカドック | トヨタ セリカXX | ホンダ バラードスポーツCR-X | 日産 フェアレディZ |
チャンプ | マツダ サバンナRX-7 | マツダ サバンナRX-7 | マツダ サバンナRX-7 ※メカドックで参加 |
レーシングワタナベ | 日産 フェアレディZ | 日産 フェアレディZ | ワタナベスーパースピリット(オリジナル) |
3 神様ワタナベの存在
自動車のチューニング界の神様といわれる渡辺俊光(わたなべとしみつ)。
ナベさんと呼ばれており、風見潤と那智渡(なちわたる)が目標とするチューナーとして、
描かれています。
低い声で言葉少なに語る姿がカッコイイ。
アニメでは、石塚運昇さんが声優を担当されています。
YAWARA!の猪熊滋悟郎の声優の永井一郎さんぐらい、はまっている。
このアニメでは、那智渡との戦いから、若いチューナーたちが、ナベさんを超えることに
フォーカスが移っていきます。
本アニメの最終回。ナベさんは、奇跡を見せます。
最終回15分ごろからが最大の見せ場です。
走り慣れた庭同然の富士スピードウェイ。
コンディションを把握するべく手探りしながら走り続けた2周は、
最後の1周にかけたものでした。
自分の身を顧みず、次世代のチューナーを見届ける為に挑んんだ名シーンです。
これが、30数年を経た今でも、スーパーカー世代の胸を熱くさせます。
4 感想
本アニメは、単純に車が速く走るとか、夢のモンスターカーがでてくる云々ではなく、
冷静に語る年長者たちが若い人たちを見守る人生ドラマなんです。
絶対的なライバルに対して、数%の可能性にかけて挑戦を挑んでいく。
それを単に若いライバルととらえるのではなく、
次世代を担うチューナーとして育て、見届けようとする愛情が感じられます。
5 関連情報
以下、2018年4月現在の情報です。
各オンデマンドサービスで、視聴することができます。
Youtube
よろしくメカドック: Season 1
hulu (よろしくメカドックメカドック)
ホンダのSTEP WGN Modulo Xのプロモーションで、
30年ぶりに、メカドックの読み切り漫画が公開されました。
漫画なんで、登場するキャラクターは年とらない。
よろしくメカドック ファンブック (Motor Magazine Mook)が発売されています。
年が経過しても、根強いファンがいますね。